さっぽろ・こども情報マガジン「あそぼ」

言葉の力を信じて、健やかな成長を

 子どもたちの笑顔やキラキラした眼差しに、私たちは子どもの成長を感じます。子どもたちは人との関わりを通し成長します。今回は「言葉の力」の視点をお話しします。

 では、どのように子どもと話をしていけば良いでしょうか?分かってはいても、なかなか上手くいかないのも事実でしょう。上手な会話には、子どもたちの発達段階に応じて言葉のやりとりをすることです。言葉のやりとりで、子どもたちは人と関わる楽しさを覚えます。楽しさを覚えるということは、言葉が増え、要約する力が育ちます。さらに、相手の立場を考える力が育ち、気遣うことを学びます。これらの力は、勉強や社会性を学ぶ基になる力で、家庭で育むことができます。 

 幼少期、言葉を獲得している時期には言葉のシャワーを浴びせましょう。話をし始めた時には、モデルを示して会話へと導いてあげましょう。子どもから「あのね。」と話しかけてきたときは、気持ちを受け止めて聞いてあげましょう。あまり話さなくなってきたときには「今日はどんなことがあったの?」ときっかけを与えましょう。ネガティブな話をするようになったときには「そんなに嫌だったのね。」「辛かったのね。」と、気持ちを受け止めてあげてから、「でも、こうしてあげたらよかったね。」と思いを伝えると良いでしょう。

 さらに、子どもの伝え方が乱暴になったと感じたときは、このような方法はいかがでしょうか。お子さんの良いところを、「あなたは優しいところが素晴らしいね。」などと言葉にすることが大切です。素直になれていないときには「いつもはとっても優しいのに、今日は優しくないよ。自分の良さをなくしてしまうのはもったいないよ。優しいあなたなら、こういうふうにできたと思うよ。」と、良さを受け止め、その良さを発揮して解決できるように促すとよいでしょう。誰でも褒められると、自信がつきます。是非、小さい時から、たくさんの言葉を伝え、言葉の力でお子さんのキラキラした目の輝きを育んでいきましょう。(文:小嶋 義勝 イラスト:渋谷 薫)

お話してくれた人

小嶋 義勝(こじま よしかつ) さん

札幌大学 地域共創学群教養学群 人間社会学域 総合教育学系教授。特別支援教育、発達障害、知的障害、心理アセスメントを専門とする。 北海道教育大学札幌校非常勤講師 知的障害教育課程論、國學院短期大学 北海道短期大学部 非常勤講師 特別支援教育論、などを務める。 

絵をかいた人

渋谷 薫しぶや かおるさん

イラストレーター・グラフィックデザイナー
東京都在住 多摩美術大学卒業 イラストレーション青山塾修了

絵をかいているとき とても楽しい 

私のかいた絵をみた人が 楽しい気持ちになってくれたら 楽しいがふえて とてもしあわせ そんな絵をかきつづけたい

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