ホネっておもしろい②
こんにちは、定山渓自然の村ではたらいているマッハです。
私は、定山渓の自ぜんゆたかな地域ではたらいているので、シカの角やホネはとっても身近な存在。
スベスベ・つやつやしていて、いいさわり心地。とげとげしている部分、丸くなっている部分、とび出ている部分、とっても大きなあな…
見れば見るほど、気になるところがい~っぱい!
シカ以外の動物のホネもさわってみたい!
さて、ここからは、もっとみんなにホネを知ってもらいたいから、ホネとあそぼ!!
とつぜんだけど…骨クイズ🦴

うろこからわかる魚のひみつはなんでしょうか?
①魚が食べたもの
②魚が生きた年数
③魚のせいべつ
写真はけんびきょうで見たところ
※魚のうろこはほねなんだよ。ヘビやトカゲのうろこは、ひふがかたくなったものだよ。
正かいは…②魚が生きた年数だよ!
魚のうろこに入った線を数えると魚が生きた年数(人間で言うと年れい)がわかるそう。目で見られる大きさではないから、けんびきょうでかんさつすると見られるよ。魚のうろこのように生きものをよ~く観察かんさつしてみると、わかることがたくさんあるよ。
お家でひょう本をつくってみよう
みんなにとって標本ひょう本は、えらいはかせや学者さんが作るイメージかな?
じつは身近にあるものや道具で、みんなも標本ひょう本をつくることができるんだって。
今回はお肉屋さんなどでも買うことができる「とん足」からひょう本をつくってみよう!
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【じゅんびするもの】
・とん足(お肉屋さんなどで売ってるよ)
・鍋(とん足がまるごと入る大きさ)
・入れ歯せんじょうざい
・小さいほうちょう(カッターナイフでもよい)
・毛ぬき(大きめのもの)
・歯ブラシ
・はさみ(かいぼう用の小さなものがベスト、先のとがった びようばさみもおすすめ)
・キッチン用はい水ネット(ストッキングタイプがおすすめ)
・ジップつきビニールぶくろ
・はし・トング
・しょっき用せんざい
・ホットボンド
【あれば べんりなもの】
・細かな肉部分をつまむピンセット
・オキシドール(真っ白くしたい方はひつよう)

①なべにとん足を入れ、とん足がすべてつかるように水を入れます。
火をつけふっとうし始めたら、火を弱めて2~3時間にこみます。
お湯がへってきたら、お水を足してあげてね。
にこむ時は、やけどをしないように はしやトングを使って注意して作業しましょう。

②2~3時間たったら、火を止めます。
手で持てるくらいに、さめたらとん足を取り出し、皮と肉を取っていきます。図のように皮に切れ目を入れるとかんたんにむけます。(取ったお肉はおいしくいただきましょう♪)
ポイント
指ごとにネットに入れておくと、どの指かわかりやすくなりますので、とてもべんりです。細かい肉は毛ぬきや歯ブラシで取りのぞこう。

取れる部分の肉をとり、よく水あらいし、きれいにします。細かくホネをパーツに分けたら、ネットに入れます。
③封をしっかりできるビニール袋(ジップロックなど)にネットごとにホネを入れ、十分にひたるまで水を入れます。入れ歯せんじょうざいを2、3錠入れ、このまま丸1日おきます。
④1日おくと、かたかった部分の肉がやわらかくなります。そこからまた、肉取りスタートです。大きめの毛ぬきやカッターナイフをうまく使って、骨だけにしていきます。
⑤すべての肉を取りのぞいたら、さらに油ぬきをするために①と同じように,なべでほねをにこみます。しょっき用せんざいをワンプッシュ入れ、30分間にこみます。ふっとうする前に火を止め、お湯をすべてかえます。このせんざいを入れたにこみ作業を3、4回ほどくり返すと、だんだん出てくる油が少なくなってきます。残った肉はかわくとかたく、とうめいになります。この骨からしみ出る油をぬかないと、黄色く ベタベタしてしまいます。油ぬきはかっこいいひょう本 を作るための大事な作業なので、何度も根気よく行いましょう。

⑥できあがりのとん足を白くしたいお友だちは、ホネをよく洗った後になべごとオキシドールでひょう白をします。白くしなくてもいいと思うお友だちは⑧に進んでね。しゅわしゅわと泡が出てくるので、なべにフタをしないか、もしくはフタをずらしておいてください。1日で十分真っ白になりますが、好きな白さになったら引き上げてもOK。
⑦しっかり水あらいをし、キッチンペーパーの上で3~4日かんそうさせます。パーツがわからなくなるようであれば、ネットのままかんそうさせましょう。
かんせいしたら、ホネを組み立ててみよう。
ホネとホネをつなぐときは,ホットボンドを使おう。
いろんなパーツがあって、組み立てるのがむずかしいけれど、カチッとはまったときは、なんとも言えない気持ちよさがあるよ。
全部組み立て終わったら、自分の足と見くらべてみよう。
指は何本かな?かんせつはどんな形かな?
ホネを見ることで、これまで知らなかった生きものや自分(人間)のちがいや同じことに気づくことができるんだ。
時間をかけて、ていねいに作ったひょう本をかんさつすると新しい世界が見えてくるね。
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豚足の標本を作ってみて、どうだったかな?
「生きものにくわしくなることができた」
「ホネはこわいと思っていたけど、好きになった」「細かい作業にあきてしまった」「ホネはやっぱりこわくて苦手」
いろんな感想があるけど、どれもせいかい。おうちの人やお友だちにひょう本を作った話をしてみよう。
ひょう本からみんなの世界が広がりますように!

教えてくれた人
えぞホネ団Sapporo
くどうともみさん わたなべひろこさん
えぞホネ団Sapporoは北海道札幌市で動物の 骨格標本(こっかくひょうほん)や剥製(はくせい)、少しふしぎな 透明標本(とうめいひょうほん)やプラスティネーション標本を作っている団体。「さわれる、あそべる、かんじる」標本を作ったり紹介したりしながら、楽しくて身近な「ホネのある生活」を提案しています。

しょうかいした人
三原 ひとみ(札幌市定山渓自然の村)
小さいころからそとあそびが大すき!キャンプにいったり、ふゆにはスキーをしたりするよ。おべんきょうやならいごとでいそしい人もいるかもしれないけど、おともだちとたくさんあそんで、たのしいおもい出をつくってね!

絵をかいた人
有賀 一広さん
イラストレーター 1971年 8月31日長野県生まれ。神奈川県鎌倉市在住。主な仕事に「日本の七十二候を楽しむ ―旧暦のある暮らし―」増補新装版/KADOKAWA)
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