さっぽろ・こども情報マガジン「あそぼ」

ホネっておもしろい①

みなさん、こんにちは。

札幌市の児童会館で働いている すぎもと まな です。

みなさんの「すき」や「たのしい」はありますか?私は 絵をかくことがすきで、何よりも「すき」や「たのしい」と思うことにひたる時間にわくわくしています。

今回は「骨」がすきすぎて、たのしすぎて、骨の世界にまさに「ホネぬき」にされてしまった「えぞホネ団Sapporo(いか、えぞホネ団)」のだん長のくどうさんとふくだん長のわたなべさんといっしょに、骨の世界をめぐっていきましょう。

骨は「死んでいる」イメージでこわいと思うかもしれないけれど、私たち生きものの体をつくっている、欠かせないものなんだよ。お母さんのおなかのなかでは、ふにゃふにゃだった体に骨ができてきて、生まれたあとも せいちょうと ともに大きくなっていくなんて、ふしぎ。

骨をよく調べてみると、ケガのあとや、きん肉のつき方など、その骨の主がどんな風に生きてきたかもわかるんだって。

ひょう本いろいろ

こっかくひょう本

これは「ぶたの足」の骨かくひょう本。くどうさんが大きな「骨つき生ハム」を買って作ったものだそう。「豚足」を買ってお家でも作ることができるんだって!!(つぎのコーナーでしょうかいしているよ)

こうして見ると、骨はいくつもの部分に分かれていて、動きやすいように、つながっている。本当によくできているよね。

「えぞホネ団」では本物の骨を組み合わせてあそぶ「ホネパズル」を作っているんだって。私もつなげてみたよ。

写真はハクビシンの頭の骨をうしろから見たところ。まん中に線が入っているね。じつは、あごを動かす きん肉が ここからつながっているよ。クマやゴリラみたいにあごが強い動物は、この部分がウルトラマンのように たてにのびていることも。強いきん肉がつくように骨が発たつ するんだね。

とうめいひょう本

透明標本(とうめいひょうほん)は、とくべつな薬を使って、きん肉や皮ふをすき通らせて、骨を色でそめたもの。カメのコウラは、人でいう ろっ骨と せ骨にあたり、体全体をおおっているのがわかる。骨におおわれていたら、なんだか動きづらそうだけれど、とってもきれいにならんでいるね。写真はアフリカツメガエル

プラスティネーションひょう本

プラスティネーションひょう本は、体の水分や油をプラスチックに入れかえて作ったひょうほん。長い時間がたっても、くさったりこわれたりしないで きれいなまま残すことができるんだ。写真はマレーベニナメラのプラスティネーション

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くどうさんとわたなべさんは「見方を少し変えてみると、おもしろいことに気がつけるよ」と教えてくれました。

たとえば、私は「虫がちょっと苦手でこわいな…」と思っていたのですが、おふたりは「ミヤマクワガタのあかいところ!とってもかっこいいし、見てみて…!」「クモの足はよくみるとふさふさしていて、ふしぎでおもしろいんだよ!」と教えてくれました。

それから、私は「こわいな」と思いながら見ていた虫の「見方」を変えてみました。

「カメムシはみどりがあざやかできれいだな…」「このエゾモンシロチョウはおいしそうにミツをすっているな」と思えるようになり、だんだん虫は「きれいなんだな…」「おもしろいんだな…」「きょうみ深いな…!」と感じられるようになってきました。

ずっと「こわいな…」と思っていた虫も、きっとどこかでこわくなってしまっただけ。

虫を「おもしろい」「きれいなんだな」と感じられるおふたりの話を聞いていると、そのワクワクが私にもつたわり、自分の知らない私がいたことに気がつくことができました。

えぞホネ団Sapporoは「すき」や「楽しい」につながる「さいしょの一歩」をつくるためにかつどうをしています。それぞれに楽しみながら、まっすぐにすきな「ホネ」や「ひょう本」を研究し続けています。みなさんにとっての「すき」や「たのしい」の「タネ」も心のなかで大きく育っていくことをおうえんしています^^

次のコーナーでは、ホネであそびます。クイズやひょう本のつくり方をしょうかいするよ。さらにホネの世界を楽しんでくださいね^^

教えてくれた人

えぞホネ団Sapporo 

くどうともみさん わたなべひろこさん

えぞホネ団Sapporoは北海道札幌市で動物の 骨格標本(こっかくひょうほん)や剥製(はくせい)、少しふしぎな 透明標本(とうめいひょうほん)やプラスティネーション標本を作っている団体。「さわれる、あそべる、かんじる」標本を作ったり紹介したりしながら、楽しくて身近な「ホネのある生活」を提案しています。

しょうかいした人

杉本 麻菜(すぎもと まな)(札幌市内児童会館)

学生時代、デザインの勉強をしていたこともあり、ちゅうしょう画をかくことがとく意です。とくに大きな紙やキャンバスに思いっきり絵をかくことが大すきで、いつか大きなかべ一面に思いっきり絵をかくことが ゆめのひとつです。

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